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FORRESTER spice & music ── カレーと音楽はよく似ている

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カレーと音楽はよく似ている。


ひとつひとつの音が一曲を構成するように、複数のスパイスが一皿のカレーを作り出します。音楽がメロディ、和音、ビートの3要素で成り立つように、カレーも色、香り、辛味の3要素を司るスパイスが複雑に絡み合って感動を紡ぎ出すのです。


そんな、音とスパイスのハーモニーを同時に味わうことができるのが今回の一軒「フォレスター スパイス&ミュージック」。原宿にあった伝説の名店「GHEE」の系譜を継ぐ店のひとつ。


中目黒駅から槍カ先交差点へ向かう坂の途中の2階にあります。マンションの一室を改装したような隠れ家的な雰囲気で、なんだかワクワクする。

一階にあるメニュー。気をつけないと見逃してしまいそう。

階段をのぼるとサインが。

木を基調にした暖かいぬくもりを感じる雰囲気で、ランチでもディナーでもとても落ち着ける空間です。

先述したようにSpice & Musicがコンセプト。

Single(カレー1種類)とCombination(2種類)を選び、四種類のカレーの中から組み合わせを選ぶ形式も他のGHEE系と同じ。


うんちくはさておき、今回は「ビーフカレー」と「ドライカレー」をオーダー。


「ビーフカレー」普段はチキンカレー派だが「GHEE」系の店では必ず名物のビーフカレーを指名食します。激辛ではないけれど、ブラックペッパー系のスパイスがビートのように効いていて、その奥にフルーツの甘みをほんのりと感じます。ほろほろと舌の上でほどけるようなビーフの食感も最高です。


「キーマカレー」ドライに仕上がっているので、合挽き肉の食感やパプリカやコーンの甘みが口の中に、コロンコロン転がり込んできます。それと同時にスパイスが次々に味蕾を刺激する感じが、とってもリズミカル♫

自分にとってのいいカレーライスとは、ライスを渇望させるいいルーであること。まさにそんなカレーです。100点!


「GHEE」系のカレーには、らっきょう、しば漬けなどを刻んで混ぜた小皿がついてきます。これも楽しみのひとつ。口に含んでもカレーの邪魔をせず、かつ口直しをしてくれます。

1980年代、原宿で22年間営業していた伝説の名店「GHEE」。


デザイナーのNIGO氏がバイトしていたことで知られているが、ほかにも作家の村上春樹やイラストレーターの安西水丸などが通い、多くの音楽家に愛された空間だったそう。


店内ではロックステディやラバーズロックなどのミックステープがかかっており、「裏原」という言葉ができる以前の、神宮前カルチャーに大きな影響を与えたと言われています。


「GHEE」のシェフだった赤出川さんが作り出すカレーにはファンが多く、この店のように当時の店員や客だった人たちが、そのレシピを継承し、30年経った今でも日本各地でお店を展開しています。まさに日本のカレーの礎となったカレーなのです。


東京ではNIGO氏が手がける「CURRY UP」。学芸大の「VOVO」、「カフェドモモ」、「カフェドモモ」、「ビザール」、京都「カマル」、新潟「VOVO」などなど……。


同じレシピでも作る人が異なると、それぞれ異なる味になるもの。現在、本家である赤出川さんが厨房に立つでさえ「BLAKES」のカレーでさえ、30年前から進化しているという。現状維持とは常に進化し続けることなんですねー。


ちなみにGHEEの創業は確か1983年。その年に結成された有名バンドといえば「レッド・ホット・チリペッパーズ」。いいスパイスと音楽が生まれた当たり年だったのかも?笑


「音楽」が最高のスパイスという贅沢な空間をぜひ楽しんで。


FORRESTER Spice&Music

ちなみに、バスルームのディフーザーが「アーチペラゴ」のウッドコレクション。アンバー&シダーウッドの香りなところも中目黒っぽい。

ハンドソープはIzoraのマグノリア。

フォレスターカレーライス / 中目黒駅代官山駅恵比寿駅
夜総合点★★★★ 4.0


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